「朝、目が覚めると泣いていた」
おっ!
『君の名は。』じゃん!
『君の名は。』は口の悪い人に言わせると「様々な作品から寄せ集めた良いところ取りの作品」と言われたりしていますが、ここにもその一部を見つけた気がします。
冒頭の引用から始まる『世界の中心で愛を叫ぶ』。
上手いですね。
なんで泣いているのか、と初っ端から読者を惹き付けます。
主人公のサクが、アキのご両親とオーストラリアに行くところから始まり、回想へ。
中学校2年生で同じクラスになったになったのをきっかけにお互いに惹かれていく二人。
やがてアキが病気を発症し、闘病の末にサクを残してこの世を去ります。
恋人を亡くしたサクの深い悲しみ、喪失感……。
……うーん。。。
……これって。。。
以前酷評した『100回泣くこと』と完全に同じパターンの小説だ笑
別に悪いわけではないんですけどね。
でもベタもベタ。
『風立ちぬ』から何度も何度も繰り返されてきた
運命の恋人と出会う→恋人死ぬ→悲しい
の構造そのまんまなんですよね。
でも本作は300万部を超えるベストセラー作品です。
こういうベタなのって一定周期で需要があるんですね。
『君の名は。』もベタのパッチワークみたいな物語ですし
(↑個人的にはとても好きなのであしからず)
ちなみにアマゾンのレビューは衝撃の1,000件越えですが、評価は2.5に留まっています。
小説の評価としては低いと言わざるを得ないでしょう。
この辺り、アマゾンの口コミ評価って結構馬鹿にできないと思ってます。
評価4.0を切る作品や☆1を多数計上するような作品は実際手にしてみるとやっぱりどこかしら目立つ難点がありますから。
本作もやっぱり、ってところでしょうか。
ユーザーの目はごまかせませんよね。