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年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

『国道沿いのファミレス』畑野智美【追記あり】

 

未練はない。もともとそんなに好きじゃなかった。 

 

『国道沿いのファミレス』第23回小説すばる新人賞受賞作。

主人公は6年ぶりに生まれ故郷に帰ってきた佐藤善幸。

彼は東京の大学を卒業後、外食チェーンの会社に就職したのですが、他の店舗で事件を起こし懲罰人事として地方へ飛ばされてしまったのでした。

故郷では幼馴染みをはじめ、なかなか濃ゆいメンバーが迎えてくれます。

しかし彼が問題を起こして飛ばされてきた事は既に周知の事実となっており、初めの間、ファミレスのもう一人の社員である粧子をはじめ、アルバイトの面々にも避けられてしまいます。

一方で新しく出来たショッピングモールの携帯ショップでは、逆ナンしてきた綾ちゃんという彼女が出来たりします。

カオスな状況で迎える善幸の新生活を描いた本です。


楽しんご

突然ですが、僕は楽しんごが嫌いです。

最近ではすっかり見なくなりましたが、テレビに出ている姿を見るたびになんとも言えない嫌な気持ちになりました。

生理的に無理、というやつです。

その昔、Twitterで何気なくツイートした事があります。

 

楽しんごキモい。マジで無理なんだけど

 

そしたら突然見知らぬおばちゃんが「なんでそんな事言うんですか」「ツイッターなんていう公の場で言う事じゃないと思います」「しんごちゃんが可哀想です」と物凄い勢いでツイ凸されました。

ソッコーでブロックしましたけど。

Twitterってそういう「突然見知らぬ相手に殴りかかってくる」ようなリテラシーの低い人が時たま混ざっていて、面倒なときありますよね。


……余談でした

なんでここで楽しんごが出てくるかというと、実は本作の中の幼馴染として、彼が登場するんです

しゃべり方やしぐさの描写がまるっきり彼そのもの。

さらにその名前が「シンゴ」

畑野さん、よっぽど彼のファンだったんでしょうね。

ただ正直、彼が作中で果たした役割を考えるとそのキャラが必要だったのかどうか、はなはだ疑問ですが。
小説すばるって性倒錯とか変わったテーマを重視する傾向があるけど、もし楽しんごが評価に繋がったんだとしたらと考えるとげんなりしてしまいます。
何年も前とはいえ、当時話題のオネエタレント出演させて新人賞とかどうかしてますよね

※その後作者ご本人よりご指摘をいただきました。

 詳しくは最下部の【追記】をご確認下さい。

 

やたらと軽い人たち

簡単に言うと、性に対して非常に軽い人たちが多く登場します。

主人公を逆ナンした綾ちゃんは最たるものですし、主人公もまた、下半身のだらしなさが災いして左遷されたのでした。

しかも実家の父もまた、昔からとっかえひっかえ女を渡り歩くという人間性

その父の血を引いた自分の性に対する認識の不信感みたいなものが、テーマになってるとは思うんですけどね。

最終的にやはり“性”の延長線上で物語は終わりを告げます。

一応のハッピーエンド

ただ、読んだ方は皆同じと思いますが、あくまで「一件落着」であって「幸せを掴んでめでたしめでたし」というか感じではありません。


最近では小説すばる新人賞の受賞者もなかなか苦戦が続いているように思えます。
そんな中において、畑野さんは作品を出し続け、『海の見える街』『南部芸能事務所』といった作品で吉川英治文学新人賞の候補にノミネートされているようです
楽しんごが邪魔してなかなか入りこめなかった本作ですが、他の作品にもチャレンジしてみたいと思います。

 

 【追記】

本ブログをアップしたその日の夜、Twitterを通じて畑野智美先生ご本人からご指摘をいただきました。

 上に書いた「楽しんご」のくだりについてのご指摘です。

畑野智美さんご本人によるとオリエンタルラジオの藤森慎吾さんであると。

さらに……

 

こんな裏設定も。

色々と失礼な事も書いてしまっていたのでTwitter上ではお詫びしたのですが、改めて本ブログでもお詫びします。

大変失礼を致しました。

 

……それで思い当たったんですけど、こういった設定を明かしていただいた以上、そのイメージを持ってもう一度読み返さなきゃ駄目だよね?

 

近い内に再読させていただきます。 

 

https://www.instagram.com/p/BSvwCqHD6-z/

忘れない内に続けて#国道沿いのファミレス #畑野智美 読了第23回小説すばる新人賞受賞作品というので手に取ってみたものの……う~ん、新人賞、ねぇ……。 読み終わって一週間ぐらいしか経ってないはずなんだけど、読んだ事すら忘れてました笑思い出そうとすればまだ思い出せますけど、あっという間に忘れてしまいそう。繰り返される #セックスした という軽い性描写しか残らない。#本 #本好き #本が好き #活字中毒 #読書 #読書好き #本がある暮らし #本のある生活 #読了#どくしょ