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年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

『御城プロジェクト:RE ~CASTLE DEFENSE~』仁科朝丸

城娘。

人間を襲う異形の怪物『兜』に対抗しうる力を持つ、数少ない存在。

底知れぬ大軍と激甚の破壊力を有して押し寄せる兜の軍団を、城娘たちは塞き止め、打ち返し、時に斬り伏せ、時に射落とす。 

 えーと……コホンコホン。

わざわざブログ記事に書くほどでもねー。。。なんて思いつつも、せっかく読んだので一応。

 

先日ブログの記事でも触れましたスマホゲーム『御城プロジェクト:RE』のノベライズです。

『御城プロジェクト:RE』とは次々と押し寄せる敵キャラに対して味方の城娘たちを配置し、巨大化や計略(スキル)なんかを使いながら殿を守りきるといういわゆるタワーディフェンスもののゲームで、日本各地、さらに世界各国に実在する城をモチーフにした“城娘”たちが非常にユニークだったりします。

『艦これ』の艦娘や『刀剣乱舞』の刀剣男子に代表される擬人化ものの一つと言えば良いでしょうか。

 

城と言えば先日テレビ朝日系列で『お城総選挙』が放送されましたが、当然の如く、総選挙にランクインしたような著名な城も登場します。

例えば一位となった姫路城。

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さらに二位の大坂城はこんな感じ。

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……完全に趣味の世界、ですねw

 

とはいえ姫路城を見ればなんとなくわかっていただけるかもしれませんが、実際の城の特徴や歴史等々をモチーフとしながら、城娘さんたちがデザインされていたりします。

大坂城に至っては「お前、本当に城か?」というツッコミも否めませんが。

 

人吉・佐賀・彦根・防己尾・三原・雑賀・石山御坊・館山

さて、真面目に作品について紹介しますと、本作は『御城プロジェクト:RE ~CASTLE DEFENSE~』のノベライズと言いつつ、外伝的な位置づけになろうかと思います。

ゲームのストーリーからは少し離れ、それぞれの城娘たちにスポットを当てた短編集となっています。

一つ目が佐賀城を主役に、人吉・彦根が登場する話。

佐賀城普請直後の大火にちなんで火の扱いが不器用だったり、鍋島化け猫騒動にちなんで猫が大の苦手だったり、城のエピソードはしっかりと書く城娘に反映されています。本作ではそんな佐賀城が猫嫌いを克服しようとする日常的な様子が描かれています。ちなみに彦根城は「彦根藩の2代目藩主・井伊直孝が雨宿りの際に白猫に手招きされて落雷を辛くも回避出来たという逸話」にちなみ、ゲーム上では猫のスキルを使うキャラクターだったりします。

 

二つ目は唯一シリアスで、原作ゲームにも関わりの深い三原城の話。

ゲームシナリオに登場する城娘たちは、最初は記憶を失くしていますが、殿たちに救出されることで城娘としての本来の人格を取り戻します。三原城はそんな、殿たちに助けられる前の記憶喪失の間に起きた出来事を防己尾城を相手に振り返っているのです。

異形の怪物『兜』たちが人里を襲い、村が炎に包まれ、幼い子が死の意味も知らないまま避難させられる……そんなゲーム中でもあまりないシリアスさが垣間見られます。

 

そして三つ目は雑賀城。

アイドルと自称してやまない石山御坊(上の大坂城の下位互換キャラ・見た目はほぼ同じ)のファンだというのはゲーム中でも知られた雑賀城のファンですが、初登場のキャラクター館山城の、「他の城娘たちと仲良くなりたい」という悩みにこたえるうちに、石山御坊とともに三人で踊る事になってしまいます。

踊りを通してお互いを理解し合い、城娘としても結び付きが強くなる三人。

 

そうして最後は、本作のナビゲーター役でもある千狐の目線で、襲い来る『兜』に立ち向かう城娘たちの様子を描いています。ゲーム中で城娘たちは“巨大化”する事によって能力値が上がり、体力も回復していくのですが、殿の命令がないと巨大化できないという設定はうまく考えましたね。

殿=プレイヤーですから、確かにプレイヤーが操作しない限り城娘たちは巨大化できないわけです。なるほどなるほど。

 

尚、作中で三原城がお世話をする「食いしん坊の城娘」が誰の事かわからず調べましたが、どうやら岩国城のようですね。イベント限定でもらえるキャラ。僕はその頃プレイしていなかったのでピンと来ませんでしたが。

上記のようにそこそこプレイしていてもわからないエピソードが混じっていたり……そういう意味では、原作ゲームのプレイヤーでもない限り読んで面白い小説とは言えなさそうです。

 

 

どうしてこのキャラを選んだの?

ただ不思議なのは登場するキャラクターたち。

正直言って、みんな微妙なんですよね。

唯一三原城だけはシナリオ中ドロップする事で全プレイヤーに行きわたる(≒ガチャでなくとも手に入る)中レアキャラクターとして馴染みも知名度もありますが、佐賀城にせよ雑賀城にせよ、ゲーム中ではそう使用頻度の高いキャラクターではありません。石山御坊も悪くはありませんが、前述の通り大坂城の下位互換といった性能で、大坂城を手に入れてしまうと出番がほぼなくなってしまったりしまいます。唯一彦根城だけは、ほぼプレイヤーの全員が入手する強くて便利なキャラクターと言えるでしょうか。防己尾城に至ってはゴミ……もといほとんど使われる事もない弱小キャラ。

 

本ゲーム中にも人気投票というイベントがありますが、常に上位入賞の彦根城以外は掠りもしていません。

ノベライズにあたっては、人気のあるキャラやせめて馴染みのあるキャラクターを使用した方が良かったんじゃないかなぁ、なんて思ってしまいます。

一応「メインヒロイン」と呼ばれる柳川城もいるんですけどね。本作中ではそれらしき人物が一瞬登場しただけで終わってしまいましたし。

 

佐賀城とか、はっきり言ってだいぶマニアックな人選。

僕はちょうど佐賀城を育てていたところだったのでそれなりに楽しめましたが、あんまり使っているプレイヤーもいないだろうな、と思います。

こういうゲームのキャラとしては致命的な事に、見た目もあまりよろしくないですし。

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せめてもうちょっと見た目が良ければ、育てて使おうというプレイヤーも増えるのかもしれませんが。いわゆる趣味枠にも該当しそうにないですよね。

 

 

おまけ付

なお、本作にはおまけがついています。

ゲーム内で、小説にも登場した新城娘館山城がもらえるシリアルコード付。

基本的に僕は無課金派なのでゲーム内で課金したりはしないのですが、小説にシリアルコード付いてるのってちょっと魅力的に感じました。どうせ本は読むし、そこにキャラまで付いてくるなら嬉しい。

正直性能はあまり良くなくて、ゲーム内でも使うかっていうと微妙なんですが。

 

ちなみに本書は一冊680円の税別で、殿(←プレイヤーのこと)たちの中には5冊買って五体の館山城を重ねて限界突破して、完凸させる(※わかる人にはわかる)強者もいるようですが、流石にそこまでやる殿もそんなにはいないんじゃないかなぁ。

最近のスマホゲームって3,000円、5,000円、10,000円ぐらいのお得なセットなんかが販売されていて、買っている人も少なくはないらしい。だからこそ各ゲーム会社も儲かっているんでしょうけど。

そんな風にして何千円も、下手したら万単位で課金してガチャ回して、それでも欲しいキャラはなかなか手に入らなかったりして……という経験者から見ると、たかだか四千円弱でそこそこのキャラが揃えられるというのは意外と安上がりに感じられたりするそうです。

 

身近なところでは毎週変わる特典が欲しいがために毎週末同じアニメ映画を観に行くという人間がいましたが、昔のビックリマンチョコや今のアイドルCDにもつながるおまけ商法は、なかなかに強烈な魅力を持つようですね。

本作もそれこそビックリマンチョコを食べるように、軽い感じで消化しました。

ちょうど読書に飽いてきていただけに、こういう読書も良かったかもしれません。

 

あんまりマニアックな本やゲームの話ばかりだと呆れられてしまいそうなので、そろそろちゃんとした作品でも読もうかな、という気になってきました。

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#御城プロジェクトre #城娘草紙 #仁科朝丸 読了ラノベ。というかスマホゲームのノベライズというマニア向け本。しかも本ストーリーからは外れた外伝的短編集。登場するのも人気ランキングに掠りもしない低レア不人気キャラばかりという斜め上な設定。うーん、マニア向け。まぁ実際にゲームをプレイしているマニアだからこそ手を出してみたんですが。そうでもなきゃ読まないし読めないし。最近下降気味の読書熱の代わりに読んでみました。今なら☆6の限定城娘 #館山城 のシリアルコード付。……ってこの子の性能も微妙なのね。ゲームもそろそろ飽きてきたぞー。#本が好き #活字中毒 #本がある暮らし #本のある生活 #読了 #どくしょ #読書好きな人と繋がりたい #本好きな人と繋がりたい..※ブログ更新しました。プロフィールのリンクよりご確認ください。