おすすめ読書・書評・感想・ブックレビューブログ

年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

平山三男

『疲労凍死/天幕の話』平山三男

「保志! しっかりしろ」「……はい」 返事は弱々しい。保志の唇を雨が伝った。血の色は失せて白い。「名前、名前、言ってみろ」「保志……芳雄」「何歳だ?」「十六歳」「今、どこにいるかわかるか?」「……」「どうした? 今どこにいるんだ。何してるんだ」「わ…