おすすめ読書・書評・感想・ブックレビューブログ

年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

時代小説

『壬生義士伝』浅田次郎

「吉村、死ぬな」 本音の一言が喉からすべり出たとき、俺ァやっとわかったんだ。そうさ、やつは俺の、俺たちみんなの良心だったんだ。 『壬生義士伝』を読みました。 常々耳にしてはいたんですよねー。 映画化・漫画化・舞台化と広がりも大きい作品ですし。 …

『封神演義』安能務

――歴史とは現実に何が起こったかではない。何が起きたか、と人々が信ずることだ―― 『封神演義』を読みました。 読むのはかれこれ十年以上ぶり。 その昔、一度だけ読んだことがありますので一応再読という形になります。 一度だけ読んだというのも、男性の方…

『天地明察』冲方丁

もしかすると暦とは、一つに、人々が世の権威の所在を知るすべなのかもしれない。 初めての冲方丁作品です。 『天地明察』。 この作品って、個人的にはとんでもないヒット作という印象があります。 受賞した賞だけでもこの通り。 第31回吉川英治文学新人賞 …

『風神の門』司馬遼太郎

京から八瀬までは、三里ある。高野川をさかのぼって、洛北氷室ノ里をすぎると、にわかに右手の叡山の斜面がせまり、前に金毘羅山がそびえて、すでに山里の感がふかい。 冒頭の一文です。いかにも司馬遼太郎といった雰囲気で懐かしさすら覚えてしまいます。一…