おすすめ読書・書評・感想・ブックレビューブログ

年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

北村薫

『八月の六日間』北村薫

疲れるのでは――という予感がある。本も読めない気がする。しかし、書籍は常備薬と同じだ。手の届くところに活字がないと不安になる。 とか言って、荷物てんこ盛りのザックにわざわざ本を(しかも2,3冊!)詰めてしまうのが本書の主人公。 でもまぁ、同じよ…

『ターン』北村薫

「当たり前のようにいってもらった言葉が、ジグソーパズルの一片が空から降りて来て、心にふわりと嵌まるように、胸におさまる」 相変わらず柔らかで色彩に溢れた表現です。 僕の中では表現の上手さという点で北村薫・朝井リョウに注目せざるを得ません。 本…

『スキップ』北村薫

「泣かないのもそのためだ。わたしが泣いたら全部、本当のことになってしまう。だから泣けないのだ」 本作『スキップ』は北村薫の人気シリーズ「時と人三部作」の第一作目になります。 十年以上が経っての再読となるのですが、残っているのはじんと胸に響く…