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年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

『サンネンイチゴ』笹生陽子

 

「自分から人にアプローチするのが得意じゃなくて、

 向こうから話しかけてくるのを待つのが性に合っている」

 

この人物像に「ああ」と共感する事が出来たら間違いないんじゃないでしょうか。

個人的には森絵都と並ぶ「優しくて上手な作家」の代表格、笹生陽子さんの『サンネンイチゴ』

 

内向的な性格の中学二年生の森下ナオミが主人公。

理不尽な体育教師に内心では怒っていたりするけれど、行動には移せない。

そんな中でひゅんな事から学校一のトラブルメーカーで金髪のアサミやヅカちんと仲よくなり、マスコット盗難事件や町の衰退の原因など、様々な事件や出来事を成長していく感じの話。

 

……ってどことなく『楽園のつくりかた』にも似てますね。

でもそういう作風、としか言い様がありません。

中学生ぐらいの年齢を対象に、彼らの成長を優しいタッチで描く話。

 

森絵都さんの作品が好きな方であればきっと楽しめる事でしょう。