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年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

『屋根裏の散歩者』江戸川乱歩

 

「君も知っている通り、僕の興味はただ『真実を知る』という点にあるので、それ以上のことは、実はどうでもいいのだ。」

 

名作中の名作『屋根裏の散歩者』

乱歩の推理小説といえばご存じ名探偵明智小五郎の登場。

怪人二十面相』『少年探偵団』にも登場しているのですが、やはり個人的にはこういった大人向けの話の方がしっくりくる気がします。

 

本作についてはあまりにも有名なので今更説明する必要もないかもしれませんが、

主人公こと郷田がひょんなことから自分が住む下宿の押入れから天井裏に出られる事を知り、夜な夜な屋根裏を徘徊しつつ、他の下宿人たちの私生活を覗き見する、という内容。

さらに郷田は苦手な歯科医助手の遠藤が劇薬であるモルヒネを所有しており、さらに毎晩大口を開けて寝ている事を知るに至って、天井からモルヒネを垂らす事で遠藤を殺害しようと思いつきます。

 

乱歩すげー!!!

 

よくこんな話思いつきましたよね。

当時は同じような下宿が多数存在したでしょうから、実在するかもしれない屋根裏の散歩者の影に怯える人もいたでしょうし、自ら屋根裏の散歩者になろうと試みた人も少なくないに違いありません。

 

レ○パレスじゃきっと無理でしょうねw

 

乱歩の代表作にはこれまでにも紹介してきた怪人二十面相』『少年探偵団』の他、二銭銅貨『押し絵と旅する男』などなど多数ありますが、個人的には一番好きな作品です。

linus.hatenablog.jp

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