おすすめ読書・書評・感想・ブックレビューブログ

年間100冊前後の読書を楽しんでいます。推理小説・恋愛小説・歴史小説・ビジネス書・ラノベなんでもあり。

『連続殺人鬼カエル男』中山七里

きょう、かえるをつかまえたよ。

はこのなかにいれていろいろあそ

んだけど、だんだんあきてきた。

おもいついた。みのむしのかっこ

うにしてみよう。くちからはりを

つけてたかいたかいところにつる

してみよう。

ここのところ、中山七里という作家の名前を目にする事が多く感じています。

一番はやはりnstagramでしょうか。

また、書店や図書館でも良い場所に置かれているような気もします。

ただ、僕にとっては完全に未経験の作家さんだったんですよね。

名前は知ってるけど、読んだ事はないという。

ただ、その中でも本書『連続殺人鬼カエル男』だけは特に印象的に覚えていました。

何しろ「カエル男」ですし。

その名の通り、表紙にはカエル男の絵が描かれていますし。

気にはなっていたんですよね。

 

ミノムシのように吊るされる全裸の死体

最初の被害者は新聞配達に発見されます。

階段の踊り場にぶら下がるビニールシートの塊。

つい気になって触れてみたら、中から現れたのは全裸の女性の死体。

しかもフックを口から入れられ、鼻から抜ける形で吊るされるという凄惨な状態。

そこから第二、第三の殺人が次々と起こりますが、いずれもグロテスクな描写のものばかり。

カエル男はあまりにも常軌を逸した殺人犯なのです。

序盤は中山七里の描く猟奇殺人の不気味さを楽しむ時間が続きます。

嫌いな人は、結構最初の方でつまづいてしまうかも。。。

 

事件を追う一人の刑事

男の名は古手川和也。

若き刑事はカエル男の犯人を暴こうと奔走します。

昔から正義感が強く、同級生や友人たちの為に腕を振るってきたという熱血漢。

第二、第三の殺人事件ぐらいまではいわゆる刑事モノの展開が続きます。

被害者が出ては捜査を進めて、手掛かりを探すという感じ。

 

……実はこの辺はかなり冗長です。どうでもよい表現も多く、ちょっと読んでいてキツです。

 

しかし終盤に入るにつれて突然物語は様相を一変します。

民衆が暴徒と化して警察署を襲うシーンに至っては、グロ描写が警官たちであり小手川和也自身に向けられます。

ゾンビのように襲いかかる民衆を相手に、和也たちが肉弾戦を余儀なくされるのです。

そもそも暴徒化する点についてもちょっと説得力薄目なんですけどね。

カエル男に恐怖するあまり警察そのものを襲うというには……カエル男には二桁ぐらい多い人数を殺めてもらわないと無理があったんじゃないかなぁ。

あとは小さな子供だけを大量に手にかける、とかね。

ニ三人殺されたぐらいで「次は自分の番かも」と暴徒化するっていうのは結構無理やり感が強すぎ。

 

さらに暴徒化した民衆と警察とのバトルが本格化すると死体ではなく生身の人間が傷つき始め、グロ描写に拍車がかかります。

身体の一部分ずつ、こっちの骨が砕け、こちらから血が噴き出し……という描写が続くに至っては、その昔プラモデル同士で戦いごっこをしていた頃を思い出してしまいました。

「どうやらアバラの一本もイカれたみたいだぜ」

という一昔前の少年漫画のような描写が展開されていきます。

そうして骨が折れ、体中から血を流しながらも最終的に逆転するというやつです。

初代ガンダムで頭も腕もないまま銃を撃つ感じ。

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言い過ぎかもしれませんが、そうして終盤は肉弾戦が中心となります。

 

どんでん返しの帝王?

どうやら中山七里という作家はどんでん返しで有名だそうで「どんでん返しの帝王」などと呼ばれているそうえす。。

確かに本作でもそれらしき展開が繰り広げられます。

犯人を追い詰め、真相が判明したと思いきやそこから二転三転と。

ただねー……正直、読んでいて想像がついちゃうんですよね。

どんでん返しも周到に伏線が張り巡らせられた挙句、ドカンとひっくり返すというよりは、後出しジャンケンでクルクルぶん回すタイプです。

 

はっきり言ってしまえば、こういうのってあんまり好きじゃないんだよなー。

 

グロ描写も綾辻行人の『殺人鬼』や 平山夢明の『ダイナー』に比べるとちょっといまいち。

『殺人鬼』の〇〇の最中に背後から杭で貫かれるシーンなんて、文字情報にも関わらず未だに思い出してしまいますから。

最近話題の作家さんという事でちょっと期待してたんですが、正直ちょっと期待外れだったかな。

デビュー作であることを考えれば仕方もないのかも。

いずれ最近刊行された話題作にでも手を出してみたいと思います。

それもちょっと時間をおいてからかな。

https://www.instagram.com/p/BkU8zxknLlK/

#連続殺人鬼カエル男 #中山七里 読了 ……と言っても実は #誰かが足りない よりも先に読んだ作品なのですが訳あって順序が逆になってしました。最近よくinstagramやtwitterで目にする中山七里さんですが、読むのはこれが初めてついでに言うと男性というのも初めて知りました。てっきり女性だとばかりで、感想はというとはっきり言ってちょい微妙。序盤の刑事モノ展開は死体がグロいだけで冗長だし、後半の肉弾戦は昭和のヒーロー漫画のようでなんとも。。。 読んだ作品が微妙だっただけかな?中山七里さんならこれを読むべき、というオススメがあればどなたかご紹介くださいな。#本 #本好き #本が好き #活字中毒 #読書 #読書好き #本がある暮らし #本のある生活 #読了#どくしょ #読書好きな人と繋がりたい#本好きな人と繋がりたい ..※今回もブログ更新しました。興味のある方はプロフィールのリンクからどうぞ。